約 7,633 件
https://w.atwiki.jp/sexyvoice/pages/209.html
2-159様 乙女の危機 の続き バタン!ドタ、ドタ! ロボは息を切らしながら地蔵堂にやって来た。 「あらぁ、どうしたの?一人? あなた一人でここ来るの怖かったんじゃないの?」 「ニコ、ニコを知りませんか?」 ロボはゼイゼイ言いながら聞いた。 「知っているわよ。」 「ど、どこに?どこに居るんですかぁ!?」 「あら?居場所のこと?知らないわ。」 「今、知っているって言ったじゃないですかぁ!」 「『知っているか?』と聞かれたから『知っている』と答えただけよ。 居場所は知らないわ。」 「なになにロボ。もう逃げられたか。プロフェッショナルじゃないねぇ。」 「本当にですか?何か仕事を依頼していませんか?」 「してないわ。もししたらあなたにも話が行くでしょ? あの子一人だけに依頼はしないから。」 「そうですかぁ。」 「そうよ。確かにあの子は聡明で行動力もある。 でもね。やっぱり女の子でしょ いつどういう危険な目に遭うか分からない。 あなただったら彼女を守れるでしょ? なんだかんだ言っても、あの子あなたのこと信頼しているから。」 「も、勿論です。僕はどんなことがあってもニコを守ります! でも、おっかしいなぁ。ニコ何処行っちゃったんだろう?」 「なに?本当にいなくなったのか?」 よっちゃんは鋭く緊張した顔で社長を見た。 社長も真顔で落ち着いた低い声でロボに聞いた。 「いったい何があったの?」 ロボは説明を始めた。 ニコから何度もロボの携帯電話に電話があったけど、 仕事が忙しくて電話に出ることができなかった。 そして最後の着信に伝言メモが残っていた。 「ロボ、ごめんね。2、3日会えない。 今は詳しく話せないけど、戻ってきたら必ず話すわ。 最後はロボに決めてもらうことになるんだけど。 その前に私だけで確かめてみたいの。 ごめんね。」 「空港ね。これ。」 「ええ、そうですね。社長。」 「羽田かしら?成田かしら?」 「これだけじゃ分かりませんね。」 「ニコちゃん、パスポートは?」 とマキが鋭い眼光でロボに聞いた。 「わ、分かりません。でも海外に行ったような話は聞いたことありません。 「そう。じゃあ、多分羽田ね。」 「でも、社長。声の調子からして脅かされているようじゃないです。 切羽詰った…と言うよりは、思いつめているようだ。」 「そうね。身の危険はなさそうね。 ちょっと様子を見ましょ。 話している内容が本当だったら2、3日したら戻ってくるわ。」 「そっすね。何か動きがあるとしたらその時ですね。 いいな、ロボ。何かあったら直ぐに連絡を寄こせ。 どんな些細なことでもだ。 それと、何か思い当たる節があるかどうか考えろ。」 「単なる『かんげわち』だったらいいんだけど…。 もしそうだったら、あなたしか解決できないわよ。」 と意味深な目で社長はロボを見た。 「か、かんげわちぃ?なんですかそれ?」 ロボはキョトンとした。 『かんげわち』 なんだろう?それ。 とにかくロボは、よっちゃんの言う通り最近のニコの様子を考えることにした。 う~ん、分からないなぁ。 特に変わったことなんかなかったような…。 俺、ニコのこと「好きだ、好きだ」って言っているくせに 何もニコのこと知らないんだなぁ。 ニコは俺のことを分かってくれているのに。 ロボット品評会で仲間たち全員にカレーを作ってくれるし、 本当は嫌なんだろうけどロボット大会にも付き合ってくれる。 オタクで駄目人間のこんな俺を優しく時には厳しく包んでくれている。 俺、ニコに依存してばかりだ…。 ニコと付き合うようになってから更に甘えている。 浮かれ過ぎていて何も見えていなかった。 そうだよ! ニコに好きでいてもらうには俺自身が成長しないと! よし!考えろ!何か変わったことがなかったか! 今、ニコを救えるのは宇宙で俺だけだ! ロボは一生懸命色々な表情のニコを思い浮かべていた。 笑った顔、泣いている顔、怒っている顔。 うん?怒っている顔? そういえば、怒っているというよりは苛々している時があるな。 あの苛々は付き合う前は頻繁にあったけど、付き合いだしてからはかなり減った。 でも、ここ最近増えたなぁ。いつ頃からだろう? それに一度だけ心ここに在らずという感じで考え事していたな。 「どうしたの?」と聞いても 「ううん、なんでもない。」と直ぐに笑顔で誤魔化された。 あれは、なんだったんだろう? もっと聞けば良かった…。 その頃、私は雲の上にいた。 南の島に向かう飛行機の中で私は考えていた。 もう後には退けないわ。 これを解決しない限り私達は前に進めないわ。 いや、結果次第では私だけ取り残されることになるわ。 考えたくないけど。 あ~あ、見過ごそうと思えば見過ごせたのになぁ。 気が付かないふりができれば、どんなに楽か。 『ホント、損な性格だよ。』 ロボと付き合うようになってから常に心の何処かで燻っていた。 罪悪感。一海ちゃんの言葉を思い出していた。 そうこれは罪悪感。 一人になると押し潰されそうになる。 押し潰されそうで無性に苛々することがある。 塞ぎこむこともある。必死にロボには気が付かれないようにしていた。 それでも時々出てしまう。 特にロボと結ばれてからは。 『あ~あ、私って意外にストレスに弱いのよねぇ。』 ロボが横にいてくれればどんなに心強いか。 今更のようにロボの存在の大きさに気が付かされる。 『でもこれだけはロボを頼るわけにはいかないわ! それに結論を出すのはロボなんだから。 場合によっては…。私はロボとの別れを決意しなければならない…。』 自然に目に涙が浮かんだ。 夏休みに入ったばかりの一昨日のことだった。 『探すしかないわ!このままだと私、一歩も前に進めない。』 私は学校のパソコンルームにいた。 『都会生活に疲れた人達はは北に向かうって言うわ。 なんとなく分かるような気がする。でも今回は違うわね。 恐らく、南。しかも町里離れた村。 もしかしたら離れ小島かもしれない。』 と考えながら画面に映し出された日本地図を眺めていた。 そして目ぼしい町、村、島の名前をメモして検索ページで 思いつくキーワードと共に更に検索した。 「ここだわ。きっと!ここよ!」 私は直ぐに上品な中年女性の声で電話を入れた。 ビンゴだった。 そして行き方を調べチケットの手配も済ませた。 この時期の交通費は思いのほか高かった。 「う~ん、きついなぁ。地蔵堂の依頼を2、3引き受けないといけないかなぁ。」 ニコのメモには「志木那島診療所」と書かれていた。 ニコは何かを思いつめていたのかもしれない。 何をそんなに? 「一海ちゃんに聞いてみよう。」 お姉さんの一海ちゃんには何か話しているかもしれない。 一海に会うとロボは直ぐに鼻の下が伸びた。 『いかん、いかん。ニコに知れたら大変なことになる。 でも、可愛いなぁ。一海ちゃん。』 「あら?ニコと一緒じゃなかったの?」 「え?」 「2、3日出掛けるって言っていたからあなたと一緒かと。違うのね。じゃあ誰と…。」 「え!?ニコ、一人じゃないんですか!?」 「あ、いや、分からない。分からない。」 ロボはニコが残した伝言を聞かせ、ニコがいなくなったことと 何か思い当たることがないかと尋ねた。 「そういえば最近よく机で考え込んでいることがあったわね。 私が『なになに、彼のことでも考えてんの?』と聞くと『違うわよぉ』と返事して いたわ。 でも確かに様子は変だったわね。」 『やはり一海ちゃんには見せていたんだ。』 「他にありませんか?」 「そうねぇ…。そうだ!三日くらい前だったかな?変なことを聞いてきたわ。」 ===================================================== 「ねぇ、お姉ちゃん。 もし自分の魔が差した行為で人の人生を大きく変えてしまったらどうする?」 「え?なにそれ?最悪じゃん!私だったら罪悪感で夜も眠れなくなっちゃうかも。」 「そうだよねぇ。じゃあ、どうすればいいと思う?」 「う~ん、やっぱ、元に戻してあげればいいんじゃないかな?」 「え?」 「だから、自分がそんなことをしなかった時の状態に。戻してあげるの。」 ===================================================== 「その後、ニコ。更に考え込んじゃって、話しかけても上の空だったわ。」 ロボは硬直した。 別れの挨拶もそこそこにロボは走り出していた。 『まさか!あのことを!まだそんなに気に病んでいたのか!』 空がこんなに高いものだったと改めて知った。 澄んだ空気。 宝石を散りばめたようにキラキラ光る海。 優しい波音が聴こえる長閑な場所にその診療所はあった。 「靖ジイ、そろそろ戻ろうか?」 と笑顔で車椅子を押す女性に私は近付いて行った。 時が止まっているよな長閑な景色の中をゆっくりと歩いた。 『このまま本当に時が止まってくれればいいのに。』 私に気が付いたその女性は言った。 「あら?久しぶりね。 ニコちゃんだっけ?」 「お久しぶりです。 昭子さん。」 一心不乱に走っているロボの携帯が鳴った。 よっちゃんからだった。 「ロボ!ニコが乗った便が分かった。 お前今から羽田に行け!タクシー使えば最終便に間に合うはずだ!」 「ホント!?よっちゃん! あ、でも俺、タクシー代も飛行機代もない!」 「いいか、良く聞け!一度しか言わない。 四角ビルのタクシー乗り場に行って、ステッカータクシーの774号車を探せ。 予約と表示されている筈だ。 そして『地蔵堂の使いのロボだ』と言えば羽田の第2ターミナルまで運んでくれる。 羽田に着いたら大日本航空の18番カウンターに行け。 そこでも『地蔵堂の使いのロボだ』と言え。あとは航空会社の人の指示に従え。 ホテルまで案内してくれる手筈になっている。」 「昭子さん!昭子さんを探して!ニコは昭子さんに会いに行ったんだ!」 「昭子ぉ?あのプッチーニの昭子か?良し分かった。お前はホテルで連絡を待っていろ。」 「よっちゃんありがとう!何からなにまで。」 「勘違いするなよ。ロボ。金は後できっちり払って貰うからな。」 「うん!一生掛けて返すよ!」 『ニコぉ、待っていろよぉ。今行くからな。』 「待たせたわね。」 「ごめんなさい。お仕事中に。」 「もう終わる頃だったからいいのよ。」 私達は並んでゆっくり歩ていた。 「私が来たの驚かないんですか?」 「そうねぇ、驚かないわね。いつかは来るだろうと思っていたし。」 「え?」 昭子さんはクスっと笑った。 「彼と付き合っているのね?」 「え?どうしてそれを。」 「あなたがここにいるからよ。」 昭子さんはまた微笑んだ。 「いつかはそうなると思って…違うわね。 そうならないと変だと思っていたわ。 私がちょっと邪魔しちゃったって感じかな?」 「私…、私、昭子さんから預かったメモ、捨てちゃったんです。 それで、どうしても自分が許せなくて…。」 「それで私に許しを請いに来たの?」 私は無言で俯いた。 「違うでしょ?」 私はハッとして顔を上げた。 『この人は全てを見透かしている。』 「もし、私が『許せない!』と言ったらどうするの? 彼を私に渡すの?」 私は黙って昭子さんの顔を見つめた。 「そんなことはしないわよね。 ううん、できないわよね。 あなたは今とても深く彼を愛している。 あなたのことだから一生彼を愛し続ける筈。 そう簡単に彼を手放すようなことはしないわ。」 なにも言えなかった。 「あなたは私に『認め』てもらいに来た。違う?」 図星だった。 俯いて自分の足下を見ることしかできなかった。 遠くで聴こえる波の優しい音が心に沁みた。 「でも、単に認めて貰うだけじゃ私に会いになんか来たりしない。 あなたは私にというより、彼に対して罪悪感を抱いている。 だから、彼に私かあなたのどちらかを選ばせようとしている。 そして、もし、彼があなたを選んだら私に認めて欲しいとお願いしに来た。」 『顔を上げることができない。完敗だ。』 私は俯いたまま話し出した。 「そうです。 全て昭子さんの言う通りです。 私。私、欲張りなんです。 そして自分勝手なんです。 私からロボを手放すことなんかできない。 ううん、違う。手放したくない。 でも、彼を好きになれば好きになるほど罪悪感で押し潰されそうに…。」 私の目からは涙が溢れ出ていた。 「もう限界で…。苦しくて…。だから決着を付けないとと思って…。 彼が結論を出す前に昭子さんに一度会いたくて…。 会って承諾して貰おうと思って…。」 私はただ泣くだけだった。 自分が自分で嫌になった。 『私はこの人に勝てない。 この人の前では単なる駄々っ子。 4年前の公園の時と同じ子供のままだ。』 「ごめんなさい。ちょっと言い方がきつかったわね。」 私は顔を上げた。 昭子さんは私の顔を見てニッコリと笑った。 「いいのよ。あなたの気持ちは十分分かるから。 それに、もし彼が私を選んだら、あなたは黙って身を引くつもりなんでしょ?」 私は黙って頷いた。 昭子さんは優しく笑いながら私を抱き寄せた。 「ホント、可愛い子。あなたは。」 『私にもこんな時があったんだわ。』 ロボはホテルの部屋でよっちゃんからの連絡を今や遅しと待っていた。 「遅いなぁ。早く来ないかなぁ。」 4年前のことを思い出していた。 自分が捨てたメモを一生懸命探すニコの姿を。 「どうしよう。取り返しのつかないことをしちゃった。」 と半分泣いたような声でゴミ箱の中を探す姿を。 あの時、ニコのことを愛おしいと思った。 それが恋愛感情だったのかどうかは今となっては分からない。 ただ、「もう二度とこの子にこんなことをさせたくない」と思った。 そしてロボは、昭子のことも考えていた。 昭子さん。初めて俺の思いを受け止めてくれた女性。 ロボの胸の奥でキュッと締まるような音がした。 ロボは胸に手をやって「痛い」と思った。 突然電話のベルが鳴った。 「よっちゃん!?」 「分かったぞ!志木那島診療所だ!彼女はそこで看護師をしている。」 「志木那島?」 「そうだ。そこから船で約3時間の小さい島だ。 明日、もう今日だな。朝5時に波止場に行って『地蔵丸774号』を探せ。 『地蔵堂の使いのロボだ』と言えば志木那島まで連れて行ってくれる。」 「ありがとう!よっちゃん!流石だね!」 「こんなの朝飯前だ。プロフェッショナルを舐めんなよぉ。 あとはお前次第だ。しっかりニコを連れて帰ってこいよ。 いいな!二人でちゃんと帰ってくるんだぞ!。 「うん!」 とロボは力強く言って電話を切った。 『離れ小島の診療所かぁ。昭子さんらしいな。』 「ふぅ~、世話の焼ける連中だ。プロフェッショナルじゃないなぁ。まだまだだ。」 「はい、よっちゃん。ご苦労様。」 と社長がビールを差し出した。 「あ、ありがとうございます。 社長がいなければ、こんな短時間であの女の居場所は分からなかったです。 俺の名前だけじゃまだまだ難しいことだらけッスよ。」 「伊達によっちゃんより永い生きしてないからね。 ま、とにかく『かんげわち』で良かったわね。 あとはあの坊やのお手並み拝見ってところね。」 「それで社長。今回の経費は?」 「勿論、あの二人に仕事をして貰うわ。 そのためにも、ちゃんと二人揃って帰ってきて貰わないとね。」 社長は薄笑いを浮かべた。 明るく差し込んだ日の光で私は目が覚めた。 昨夜は診療所の空いている病室に泊めさせてもらった。 診療所らしい診療所だと思った。 こぢんまりしているけど、手術も行えると昭子さんが言っていた。 東京から来た優秀な外科医と事務長と昭子さんの三人で切り盛りしている。 優秀な外科医なのに物腰の柔らかい先生で私は少し驚いた。 「良く眠れましたかぁ?」 調子外れの声で外科医は聞いてきた。 「あ、はい。申し訳ございませんでした。突然押し掛けて。」 「いいの、いいの。今は入院患者さんも居ないから。」 「大変じゃないですか?三人だけで。」 「うん、そうだね。大変じゃないと言えば嘘になるかな。 辛いこともあるし、悲しいことも一杯ある。 でもね、東京では味わうことの出来なかった町の人達との触れ合いが ここにはある。 ちょっと、散歩してくると良いですよ。気持ちよく晴れていますから。」 「はい」 と言って私は外に出た。 今日も空は綺麗に澄み渡っていた。 私は深呼吸をして「気持ちいい~!」と叫んだ。 「おはよう。」 昭子さんだった。 「良く寝れた?」 「はい。」 「そう、良かったわ。」 と笑顔で昭子さんは診療所の中に入って行った。 私は海を見ながらゆっくり歩いた。 『触れ合いかぁ。』 遠くの海に目をやりながら、ロボに会いたいと思った。 ロボのことを信じている。 でも、この事、昭子さんの事だけは分からない。 信じたい。不安だから信じたい。 社長の言葉が胸に突き刺さった。 『そう、私は不安の中にいる。』 暫く歩くと遠くの方でこっちに向かって歩いてくる人影が見えた。 その影は段々大きくなり、男の人だと分かった。 更に近付くと、私はハッと息を飲んで口に手を当てた。 ロボだった。 「やっと見付けた。」 ロボは微笑みながら言った。 「あれが診療所だね?」 私は黙って頷いた。 ロボと私は並んで診療所に向かうと昭子さんが出て来た。 昭子さんは私たち二人を見て、ちょっと驚いた感じだった。そして近づいてきた。 私は左横にいるロボの顔を見た。 でも長く見ることはできなかった。 『ついにこの時が来たんだわ。』 「お久しぶりです。昭子さん。」 「久しぶり。元気だった?」 「はい!その節は大変お世話になりました。」 とロボは頭を下げた。 「ごめんなさいね。黙って出て行っちゃって。」 「いえ、いいんです。昭子さんの気持ちも分かりますから。」 私は黙っていることしかできなかった。 『二人の中には入っていけない…。』 「さてと、ニコちゃん。丁度良いんじゃない? 彼に結論を出してもらおっか?」 「結論?」 ロボは私の顔を見た。 私は何も言えなかった。 「そう。結論。 あなたに私かニコちゃんのどちらかを選んでもらうの。」 「僕がですか?」 「そう。あなたが。」 ロボは昭子さんと私を交互に何度も見た。 昭子さんは微笑みながら、そんなロボの様子を見ていた。 私は顔を上げていることができず俯いた。 少ししてロボが言った。 「昭子さん!」 私はハッとしたと同時に目に涙が…。 『泣いちゃいけない。今ここでは!泣いちゃいけない…。』 私は拳をギュッと握った。 「僕は。ぼくわぁ!ニコを迎えに来ました!」 ロボは私の肩を抱き寄せた。 私は一瞬事態が飲み込めないでいた。 「昭子さん、ごめんなさい!」 ロボは頭を下げた。 私は涙を止めることができなかった。 「言ったでしょ?ニコちゃん。 あなた達はこうなるべき運命だったの。 私が少しだけ邪魔したの。 ううん、神様があなた達の絆を深めるために使わされた天使なの。 白衣のね。」 昭子さんは笑っていた。 「さてと、もう長居は無用ね。二人とも行きなさい。」 「はい、昭子さん。今度こそ本当にさよならです。行こ!ニコ!」 「う、うん。ロボ先に行って。ちょっとだけ昭子さんと話したいから。」 「分かった。ゆっくり歩いているから直ぐに来るんだよ。」 ロボはゆっくりと立ち去った。 「昭子さん。私…。」 私が話すのを遮るような形で昭子さんは手を差伸べてきた。 「ニコちゃん。何も言わなくて良いのよ。さぁ、お別れの握手。」 握手を交わしながら昭子さんは話し始めた。 「もう迷っちゃ駄目よ。あなたがそうであるように、彼もあなたを一生愛し続けるから。」 昭子さんの手は柔らかくて優しかった。 「でも、私…。」 また昭子さんは私の言葉を遮るような形で話し出した。 「あのメモにはね。何も書いてなかったの。 だから私たちは4年前に既にちゃんと別れているの。」 「嘘です。私、チラッとですが何か書いてあるのを見ました。」 昭子さんは微笑んだ。 「そうだったかしら?覚えていないわ。 でもね。書いてあったとしても私の中では終わった恋なの。 だから、あなたは前に進みなさい。彼と共に。もう立ち止まらないで。 彼を信じて。あなた自身を信じて。 ホラ、行きなさい。心配しているわよ。」 ロボが遠くで心配そうにこっちを見ていた。 私は昭子さんにお別れの言葉を言って、急いでロボの元に走って行った。 『ニコちゃん、あなたは気が付いていないかもしれないけど、 あの時、最後に公園で会ったあなたの目は、女の目だったのよ。 大切な人を取られまいとする女の目だったの。 だから私はあなたがあのメモを彼に渡さないことを知っていた。 あなたの取った行動は『魔が差した』ものなんかじゃないの。 恋する女の行動だったのよ。』 昭子は愛する人の元へと走り去って行くニコを見ながら思っていた。 『あのメモには何も書いていないというのは、あなたの言うとおり嘘よ。 でもね。 あのメモには居場所なんて書いてなかったの。 私はあなた達の間をちょっとだけ邪魔した。 通りすがりの女だから。』 「何話していたの?」 とロボは聞いた。 「ひ・み・つ。女同士の話。」 ロボは「ふう~ん。」と遠くを見るような目で言った。 「ね、ニコ。ありがとう。」 「え?」 「ニコのお陰で昭子さんにちゃんとお別れを言えた。」 私はロボの横顔を見つめた。 「俺さ、ニコ。 今回のことでつくづく考えたんだ。 ただ『好きだ、好きだ』って言っているだけだったなぁって。 ニコのことを全然知ろうとしなかった。 ホント口先だけの男だなぁって。」 「そんなことないよ。 こうしてちゃんと探しに来てくれたじゃん。 それだけで私は嬉しい。 私ももっと自分のことをロボに話すようにする。 もう一人で悩んだりなんかしない。」 「そうだよ。俺達はペアなんだから。 どちらかが欠けちゃいけない。 二人で色々なことを乗り越えていこう!」 ロボはいつものポーズを決めた。 「そう言えば、地蔵堂の社長が今回のことを『かんげわち』って言っていたよ。 何だろうね?『かんげわち』って?」 私はその言葉をゆっくり声を出さずに復唱した。 「そうかもね。 私の一方的な。だけどね。悔しいけど。」 「え?なに?なに?」 「教えなぁい!」 「え゛~、教えてよう。いいじゃなぁい。」 私はロボの手をそっと握って笑った。 『かんげわち』逆から読むと『ちわげんか』。 そう、これは私一人だけの『痴話喧嘩』。 昭子は、海辺横の階段に座っていた。 膝の上に右腕で立て肘をついて掌に顎を載せていた。 遠くの海に沈む太陽を見ながら、遠ざかる二人の後ろ姿を思い浮かべていた。 そして、あの時、あのメモに書いた言葉をゆっくりと口にした。 お・し・あ・わ・せ・に。 終 2-180様 深い想い へ続く
https://w.atwiki.jp/sexyvoice/pages/345.html
今日はうだるように暑くて、俺の部屋の古いエアコンは全く効かない。 新調しようと何年も思っているのに、乏しい給料はついついロボット達に化けてしまう。 何杯目かわからない氷入りの麦茶のコップを二つ、卓袱台の上においた。 「ロボ、麦茶飽きた。かき氷が食べたい。買ってきて。」 卓袱台に突っ伏したツーテールの頭がそんな我が儘を言う。 「勝手なこと言うなよー。第一、まだ全然進んでないじゃん。」 「暑いし、宿題はちんぷんかんぷんだし、もうやだ。つまんないー。」 手におえない数学のプリントの山を前にして、幼児のように駄々をこねる。 いつも冷静で醒めているこの子がこんな態度を取るのは、俺の前だけだということに最近気づいた。 「勉強っていうのはね、人からやらされてると思ってる間はつまんないもんなの。 そのうちしたくても出来なくなるんだから、ちゃんとやんなさい。」 なんか母親みたいだと思いながら説教するが、ツーテールの頭はぐずぐず言いながら ベッドに移動して寝そべってしまう。 「英語なら得意なんだけどなぁ…。あたし耳がいいから。」 ペラペラと英語でニュースキャスターの真似をしてみせるのでびびった。 文法的に正しいかどうかはわからないけど、ネイティブスピーカーの発音そのまま。しかも男の声。 一見ごく普通の少女に見えるこの子の飛び抜けた才能を目にするたびに、俺は素直に賞賛の念を持つ。 こんな才能があっても、普通の中学生が普通に生きるのに必要なものばかり求められて、 いつも何かを抑えて生活している彼女の現実が少し可哀想になった。 「ロボあたしちょっと昼寝するからよろしく。宿題は、夕方やるよ。」 ころん、と窓の方に転がって完全に寝る体勢。あのーもしもし?俺、夕方までどーすんの? 「ニコー 俺手持ち無沙汰なんですけどー。」 「じゃあロボも一緒に寝ようよ。」 あぶねぇなあ。自分が言ってる言葉の意味、全然わかってないんだろうなあ。 とりあえず暑くて気力が出ないのは俺も同じなので、よいしょ、とベッドに上がり込んで寝転がる。 「あのさあ。俺以外の男にそーゆーこと、絶対言わない方がいいよ。」 「はぁ? 言うわけないじゃん。あたし男子苦手だもん。」 ロボちょっと腕貸して、というから差し出したら、枕にされてしまった。ちょっとちょっとぉ。 あっという間にすうすうと気持ち良さそうに寝息を立てる。 俺は腕を引っ込めるかどうか迷って、そのままにした。 ・・・重い。暑い。くすぐったい。でも心地良い。 子供の頃、子猫を拾って、こっそり一緒の布団で寝たことがあった。 小さくて無防備な生き物と一緒に眠るのは、泣きたくなるほど幸せで、柔らかくて儚げで なぜか少し官能的で、ドキドキした。 次の日、子猫は母親に見つかって、俺は泣いて頼んだけれど元いた場所に捨てられてしまった。 あの時の心の痛みが蘇って、ひどく切なくなる。 ニコの額にかかる髪をそっと払いながら、あと何ヶ月、いや何日、こういうことが 許されるのかなと思った。 本当はわかっている。気づいてないふりをしているだけ。 俺たちの関係は変わっていく、彼女は変わっていく、周囲も変わっていく、 そして何より俺自身が変わっていく。 こんな風にお互い何も考えずに受け入れることはきっと出来なくなる。 俺とニコの関係に名前を付けるのはとても難しい。 名前のないものは不安定で、やがて消えてしまう。 たぶん予想より早くその日は来るのだろう。 寂しいなー、と小さな声で呟いて目を閉じる。 恋がしたいな、と思う。相手は一海ちゃんでもいいし、別の誰かでもいい。 じゃなかったらニコが俺の知らない誰かと恋に落ちればいい。 中学生らしく爽やかな男女交際をすればいいじゃない? 自分から手放してしまえば、こんな風に失うのが怖くなったりしない。 このまま二人とも眠って目を醒まさなければいいのにと願って、自分の発想のやばさに気づいて笑った。 なにそれ、心中みたいじゃない? 何の為に? 名前のない関係のために人は死なないことになっている。 だから、夏休みの宿題が出来ないことに絶望して心中。ただの笑い話じゃん。 ニコが目を覚ましたら、一緒にコンビニに行ってかき氷を買ってやろう。 その代わり強制的にプリント1枚は終わらせること。 それから、地蔵堂に行ってへんてこな任務を貰って、バカバカ言い合いながら 笑って走って、またドタバタと日常を紡いでいけばいい。 そしたら、忘れられる。きっと忘れて日々を過ごせる。 やがて来るはずの喪失感のことなんて。 ニコには「ロボは幸せな奴」として覚えていて欲しいと思った。 いつか来るその日まで。 ************************************** おわり
https://w.atwiki.jp/aizufudoki/pages/496.html
陸奥国 大沼郡 永井野組 荻窪(おきくほ)村 大日本地誌大系第33巻 32コマ目 府城の西南に当り行程3里18町。 家数27軒、東西2町2間・南北1町40間。 西は山に傍(そ)ひ三方田圃(たんぼ)なり。 東3町42間杉内村の界に至る。その村まで5町余。 西30間蛇食村の山界に至る。その村は申(西南西)に当り1里8町。 南30間冑組松岸村の界に至る。その村は辰(東南東)に当り5町余。 北3町25間松沢村の界に至る。その村は戌亥(北西)に当り7町30間。 また 丑寅(北東)の方5町50間上戸原村の界に至る。その村まで12町。 辰巳(南東)の方3町高田組屋敷村の界に至る。その村まで8町。 村東1町に家居1軒あり。田尻という。 小名 中村(なかむら) 本村より辰巳(南東)の方3町にあり。 家数5軒、東西1町・南北30間。 四方田圃(たんぼ)なり。 山川 赤沢川 村中にあり。 上流を前沢(まえさわ)という。 松岸村の境内より来り、東に流るること5町余杉内村の界に入る。 水利 堤2 一は村南6町にあり。周1町。寛文4年(1664年)に築く。 一は村西4町にあり。周100間計。本村及び杉内村の田地に漑(そそ)ぐ。寛政7年(1795年)に築く。 神社 鹿嶋神社 祭神 鹿島神? 相殿 伊勢宮 鎮座 不明 村西30間余山麓にあり。 石鳥居拝殿あり。松岸村生田伊勢が司なり。 山神社 祭神 山神? 鎮座 不明 村西2町山中にあり。 村民の持なり。 寺院 高蔵寺 村中にあり。 旧この地に虚空蔵堂あり。 永禄中(1558年~1570年)真言の徒喜秀院という者府下石塚より来りて1宇を建立し、萬寧山高蔵寺と名けしとぞ。 密教の徒相続いて住すること5世にして、慶安中(1648年~1652年)より曹洞宗となる。 会津郡南青木組天寧村天寧寺の末山なり。 客殿に本尊虚空蔵を安ず。 地蔵堂 境内にあり。 Google Mapblanklink プラグインエラー URLかページ名を入力してください。{https //maps.app.goo.gl/XMWjVPMovuqugXEr6} 田尻地区 中村地区 鹿嶋神社 山神社(山神社?) 高蔵寺
https://w.atwiki.jp/sexyvoice/pages/206.html
「ロボいるぅ?」 と、いつものようにロボの部屋に駆け込んだら、ロボはまだベッドにいた。 「もー!お昼だよ、いいかげん起きろっつうの!」 と思いながら、揺すって起こそうか、セクシーボイスで起こそうか、それともマックスロボのDVDでも 大音量で流そうかと考えながらベッドに近づくと、ロボは布団の中で泣いていた。 ロボは泣き虫で、実によく泣く。 大人の男の人が泣く姿を見て最初はびっくりしたけれど、だんだん見慣れた。 でも今日のロボはいつもと違う。声を出さずに、ポロポロと涙をこぼし続ける。 「ロボ、…どうしたの。」 「怖い夢をみたんだ。」 そういって目を伏せて、また涙をこぼす。 「地蔵堂が無くなって、ニコがいなくなって、会社もなくなって、 ケロ山もシリウスもいなくなって、地球上で俺だけが取り残される夢。 他のみんなが笑いながら、別の星に移っていくのを、俺はずっと立ったまま見ている。 ニコが手を振ってさよならするのも黙って見てた。 何もかも変化していくのに、俺だけはまるでダイヤモンドで出来た像みたいに、 動けないまま、変わらないまま、一人で残ってる。 神様、助けて、こんなのは怖いです、俺は流されたくはないけど、一人で生きていくことも出来ませんって、 心の中でお願いしたら、あなたはここから動かなくていい、あなたは傷つかないのだから。って 神様がそう言ったんだ。」 「傷つかない人間なんて、いないのに。」 ロボは目をつぶって、拳を口元にあて、嗚咽が込み上げてくるのを堪えていた。 「大丈夫、それは夢だよ。」 私はロボの頭を撫でた。 「私はここにいるよ。ロボの側にいるよ。 ロボが優しくて強くて変わらないように見えても、ただの弱い人間だってこと、 私はちゃんと知ってるよ…。」 「ニコは本当にここにいるの。本当はこっちがフィクションで、目が覚めたら 俺はまたひとりぼっちで、幸せな夢を見たって思う。そっちがリアルなのかもしれない。」 「大丈夫、それは夢だよ。ただの夢だよ。」 「目が覚めるまで、ここにいて。」 ロボはそう言って、また眠りに落ちた。
https://w.atwiki.jp/aizufudoki/pages/451.html
陸奥国 大沼郡 橋爪組 八重松(やへまつ)村 大日本地誌大系第32巻 171コマ目 府城の西南に当り行程2里12町余。 家数33軒、東西1町10間・南北1町30間。 東は山に傍(そ)ひ三方田畝なり。 東2町37間福永村の界に至る。その村は辰巳(南東)に当り5町。 西は村際にて田蠃岡村に界ふ。その村まで30間余。 南は関山・上小松両村の田圃(たんぼ)相雑て地界なし。その村は巳(南南東)に当り19町10間余。 北11町大八郷村の界に至る。その村は丑寅(北東)に当り8町。 この村に元和年中火玉村(今の福永村なり)と水を争いし時の文書を持伝う。 左に載す(※略) 山川 館山(たちやま) 村の丑寅(北東)の方にあり。 頂まで2町余。 何の頃にか土人兵難を避けこの山に館を築き相保せし所なりという。 火玉川 村東4町20間余にあり。 福永村の境内より来り、7町20間余北に流れ、田蠃岡村の地を経て大八郷村の界に入る。 清水 村東4町20間余、駒場(こまば)という所にあり。 東西4間・南北6間。 下流、田地に灌ぐ。 水利 堤 村南14町10間余にあり。 周140間。 明暦2年(1656年)に築く。 神社 白山神社 祭神 白山神? 相殿 伊勢宮 鎮座 永仁5年(1297年) 村東3町山麓にあり。 古松の偃蓋(えんがい)八重に蕃(しげ)れる神木あり。即村名の因て起る所なり。 慶長中(1596年~1615年)蒲生氏これを伐しに、神の祟りありければ継いで1株の松を栽しむ。今に存せり。 石鳥居あり。福永村山口越後これを司る。 寺院 圓満寺 村東にあり。 府下道場小路観音寺の末山真言宗なり。 開基の年代しれず。 この寺昔は福永村藤巻神社の別当たりしゆえ山號を藤巻山といいとぞ。 何れの頃にか無住となり堂宇廃毀(はいき)す。 大永年中(1521年~1528年)宥観という比丘中興せりという。 本尊弥陀、脇立不動地蔵客殿に安ず。 地蔵堂 境内にあり。 Google Map館山 駒場 白山神社 圓満寺
https://w.atwiki.jp/pokecharaneta/pages/4897.html
俺の屍を越えてゆけ キャラクター コメント 1999年にソニー・コンピュータエンタテインメントより発売されたロールプレイングゲーム。 キャラクター ゴースト:氷ノ皇子 声繋がり アルセウス:太照天昼子 コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る 草案 登場人物 オニゴーリ:鬼頭 -- (ユリス) 2021-10-09 15 01 45 草案 楽曲 くさタイプのポケモン全般:花 -- (麻宮穹) 2021-10-02 11 04 37 草案 ダンジョン 豊穣の杜:鳥居千万宮 エンジュシティ:双翼院 マダツボミの塔:九重楼 古代の城:白骨城 シロガネ山:大江山 魂の家:親王鎮魂墓 アサギシティ:紅蓮の祠 トージョウの滝:忘我流水道 キキョウシティ:地獄巡り -- (ユリス) 2018-10-06 17 56 57 できれば、 主人公一族は、 元服前はたねポケモン~中間進化系 元服後は最終進化系がいいかも。 できれば、 属性は、 火:ほのおタイプ中心 水:みずタイプとこおりタイプ中心 風:ひこうタイプとでんきタイプ中心 土:じめんタイプといわタイプ中心 がいいかも。 神様 ソルガレオorウルトラネクロズマ:太照天昼子 ホウオウ:朱星ノ皇子 主人公一族の職業(元服前) ミジュマル→フタチマルorコマタナ:剣士 モクロー→フクスローorサンド:弓使い リオルorコジョフー:拳法家 ツツケラ→ケララッパ:大筒士 カラカラ:壊し屋 ふといホネ必須 主人公一族の職業(元服後) ダイケンキorキリキザン:剣士 ジュナイパーorサンドパン:弓使い ルカリオorコジョンド:拳法家 ドデカバシ:大筒士 ガラガラ:壊し屋 ふといホネ必須 -- (俺の屍を越えてゆけ) 2018-08-20 22 10 56 草案 キャラクター ジュペッタ:鬼頭 主人公一族の職業 オニゴーリ:鬼頭 こうげきを上げる尚良し。 タブンネ:陰陽士 なかまづくり必須 -- (ユリス) 2018-08-20 21 29 53 壊し屋は、特攻or特防が下がる性格で、技の成長にマイナス補正を再現。 踊り屋は、特攻or特防が上がる性格で、技の成長にプラス補正を再現。 壊し屋と大筒士は、かいひりつを下げると尚良し。 踊り屋は、かいひりつを上げると尚良し。 壊し屋は、めいちゅうりつを下げると尚良し。 拳法家は、めいちゅうりつを上げると尚良し。 -- (麻宮穹(あさみやそら)) 2018-02-26 23 21 06 草案 神様 カプ・コケコ:伊勢庭沙門 ムーランド:常夜見玄白 サメハダー:八尋鰐彦 フタチマル:入谷朝近 某ブショーの名前から ドンファン:歓喜ノ舞 コバルオン:青銅ノ闘鉄 ユキワラシ:若竹コサン ヘルガー:愛宕屋モミジ 某幹部の名前から フラエッテ(ピンクのはな):桃果仙 モモンのみ必携 ガメノデス:秋葉48菩薩 レパルダス:豹尾院雅羅 スピアーorアーゴヨン:黄金ノ二荒 モロバレル:紅笠お誘 トサキント:錦非女 ネンドール:荒吐鬼ペコ ダルマッカ:宇迦ノ豊姫 フラエッテ(きいろのはな):坂上菊理媛 -- (ユリス) 2018-02-04 11 58 06 神様 イルミーゼ:魂寄せお蛍 ニャース(アローラのすがた):福招き美也 パールル:葦切四夜子 キングラー:松葉ノお甲 ミノマダム(すなちのミノ):木曽ノ春菜 マリルリor色違いミミロップ:稲葉ノ美々卯 オニスズメ:春野鈴女 名前ネタ ゼニガメorポッチャマ:地蔵堂円子 レントラー:印虎ひかる ピジョット:野分の前 もちもの:ノワキのみ ジュゴンorトドゼルガ:苗場ノ白雪姫 エーフィ:鏡国天有寿 隠れ特性マジックミラー必須 トゲキッス:片羽ノお輪 チェリム:ほろ酔い桜 キングドラ:下諏訪竜実 色違いキングドラ:上諏訪竜穂 ドレディア:百合唐蝶子 ちょうのまい必須 -- (麻宮穹(あさみやそら)) 2018-02-03 16 08 33 草案 キャラクター ブイゼル:コーちん ヌケニン:安倍晴明 ディアンシー:田鶴姫 メレシー:力丸 神様 ゲンガー:黒曜斎影彦 ゼルネアス:鹿島中竜 リングマ:熊祖権現 リザード:火振り童子 ジガルデ(50%):淀ノ蛇麻呂 サンダース:怒槌丸 シュバルゴ:根来双角 バクフーン:愛染院明丸 リザードン:天目炎耳 ハスブレロ:白浪河太郎 エルフーン:鳳あすか ガオガエン:陰陽児中 ゾロアーク:稲荷ノ狐次郎 色違いジュカイン:黒鉄右京 メガゲンガー:三ツ星凶太 ゾロア:鳴神小太郎 某ブショーの名前から カメックス:万屋玄亀 バッフロン:八坂牛頭丸 ナゲツケサル:石猿田衛門 マグマッグ:火車丸 エンテイ:大隅爆円 ケンホロウ:孔雀院明美 マクノシタorメタモン:餅乃花大吉 後者は顔が似ているので ピジョン:赤羽天神 ハブネーク:月食い夜刀介 レジギガス:崇良親王 ネイティオ:梵ピン将軍 スイクン:金翔天竜馬 エンブオー:不動泰山 ウソッキー:木霊ノ寝太郎 ヨルノズクorジュナイパー:鎮守ノ福郎太 ジーランス:仙酔エビス おいしいみず必携 ルナトーンorルナアーラ:月光天ヨミ ヨノワール:光無ノ刑人 ビビヨン(ていえんのもよう):虫寄せ花乱 デリバード:十文字聖夜 ジグザグマ×2:紅梅白梅童子 コイキング:滝のぼり金太 ホウオウ:虹乃丞七変化 ウォーグル:鷲ノ宮星彦 バシャーモ:ささらノお焔 クロバット:羽黒ノお小夜 ニャース(アローラのすがた):福招き美也 アーボック:美津乳姫 ケケンカニ:松葉ノお甲 キングドラ:伊吹の宮静 某ジムリーダーの名前から ファイヤー:若草山萌子 クルマユ:白虫お真由 シャワーズ:速瀬ノ流々 ウデッポウ:葦切四夜子 オドリドリ(めらめらスタイル):二つ扇ノ前 ポポッコ:風車ノお七 ミミロップ:陽炎ノ由良 シェイミ:東風吹姫 色違いサーナイト:泉源氏お紋 ビビヨン(はなぞののもよう);椿姫ノ花連 -- (ユリス) 2018-02-03 15 49 25 主人公一族の職業 ジャローダ:薙刀士 薙刀の代わりにリーフブレードを ガラガラ:壊し屋 ふといホネ必須 神様 フライゴン♀:おぼろ夢子 フライゴン♂:おぼろ幻八 ナマズン:土々呂 震玄 ダーテング:虚空坊 岩鼻 ファイアロー:赤羽根天神 アリアドス:土公ノ八雲 エレキブル:黄黒天吠丸 ペンドラー:百足 お銀 オクタン:八手ノお墨 グレイシア:六ツ花御前 カプ・レヒレorアシレーヌ:敦賀ノ真名姫 キュレム:氷ノ皇子 ニャヒート:赤猫お夏 ヒヒダルマ:七天斎八起 ゴウカザル:タタラ 陣内 孵化場所:タタラせいてつじょ(名前的に) ブルンゲル:水母ノくらら ドラミドロ:みどろ御前 名前ネタ ルガルガン(まよなかのすがた):十六夜伏丸 ヌメルゴン:嘗祭り露彦 ケロマツ:還ノ皇女 キマワリ:天道葵 -- (麻宮穹(あさみやそら)) 2018-02-02 21 06 04
https://w.atwiki.jp/aizufudoki/pages/1014.html
陸奥国 耶麻郡 五目組 百木田中(ももきたなか)村 大日本地誌大系第32巻 119コマ目 府城の北に当り行程6里34町。 家数8軒、東西1町4間・南北1町10間。 四方田畠にて北は山に傍ふ。 東2町48間上野村の界に至る。その村は辰巳(南東)に当り8町20間余。 西1町14間中河原村の界に至る。その村は未申(南西)に阿t理2町20間余。 南11町五目村の界に至る。その村は巳(南南東)に当り18町。 北1里余五目村の端村大平の地に界ふ。 端村 宮前(みやのまえ) 本村の南1町にあり。 家数3軒、東西37間・南北17間。 四方田畠なり。 日照田(ひてりた) 本村の辰巳(南東)の方2町にあり。 家数5軒、東西1町7間・南北29間。 四方田畠にて北は山に倚る。 明戸(あけと) 本村より巳(南南東)の方2町にあり。 家数5軒、東西20間・南北1町30間。 四方田畠なり。 上窪(かみくほ) 本村の南4町にあり。 家数6軒、東西20間・南北30間。 四方田圃(たんぼ)なり。 百木沢(ももきさは) 本村より寅(東北東)の方3町にあり。 家数3軒、東西3町・南北10間。 北は山に傍ひ東西南は田畠なり。 山川 濁川(にこりかわ) 村西2町にあり。 五目村の端村大平の地より来り、山中をすぎ南に流るること1里18町余五目村の界に入る。 神社 三島神社 祭神 三島神? 相殿 第六天神 地主神なり 稲荷神 2座 伊勢宮 諏訪神 山神 総社 鎮座 不明 村より丑(北北東)の方3町にあり。 もと村東4町にあり、寛文中(1661年~1673年)ここに移す。 鳥居あり。上三宮村高村能登が司なり。 寺院 久山寺 村中にあり。 圓峯山と號す。曹洞宗なり。開基の年月詳ならず。 永禄2年(1559年)熱塩村示現寺の末山となる。 本尊虚空蔵客殿に安ず。長1尺2寸、座像なり。『天文十二癸卯年十月十八日』と銘あり(天文12年:1543年)。 地蔵堂 境内にあり。 Google Map大西地区(百木田中) 宮ノ前地区 日照田地区 明戸地区 田中地区(上窪) 百木沢 三島神社? 久山寺 稲荷神社と牛頭天王(上窪)
https://w.atwiki.jp/echigo_nagaoka/
長岡の未来について、調べたり考えたりしたことをまとめていきます。 その実現のために必要な情報も提供していきます。 最近書いたページ 長岡ロープウェイ計画 信濃川橋梁部の渋滞解決、歩いて楽しい街のための都市型ロープウェイ計画。安い、早い、雪に強い。 国道289号八十里越道路 公開情報から、八十里越道路の工事の詳細や進捗をまとめました。随時更新します。 新潟・長岡の気候 夜冷えない新潟県はよくある雪国のイメージよりずっと温かいんだよ、ということを書きました。 きかく 長岡分析新潟・長岡の気候 ~仙台との比較~ 長岡のデザイン(長生橋・水道タンク・安榮舘・火焔土器…) 長岡の子育て 長岡都市計画建設予定の道路(ながおか便利地図などより)「土合町栖吉線」前田一丁目~四郎丸小南側~土合五丁目10 「四郎丸町永田線(北側)」水道町川崎線東端(川崎二丁目・川崎町)~川崎保育園西側~川崎神社南東側~東北中東側~堀金 「新町小曽根線」永田二丁目~新保一丁目バス停~現道より一本南側~新蓬莱橋~栃尾線(新町)踏切 整備中の道路 New!「左岸バイパス南北延伸事業」長岡北SIC~長岡南越路SIC 「大積SIC」(長岡西大積SICとしたい) 「大積町長岡ニュータウン線」越後丘陵公園~大積町一北側 開通済み New!「水道町川崎線」川崎一丁目~川崎二丁目~四郎丸町永田線(川崎二丁目・川崎町)(2020/12/25) 「四郎丸町永田線(南側)」沖田三丁目(長岡保健所東側)~水道町川崎線東端(川崎二丁目・川崎町)(2020/12/25) 「一般県道 滝谷三和線」宮内町~高畑南(立川病院南、R04/03/24) 「悠久山自転車歩行者専用道」~サンライフ長岡付近~越後長岡東長岡営業所北側(旧栃尾線利用、R04/5/21?) 新潟県の道路建設・鉄道改良など日本海沿岸東北自動車道(日沿道)未開通部分朝日温海道路(新潟山形県境)(~H39?) 遊佐象潟道路(山形秋田県境)(~H34?) 磐越自動車道4車線化会津若松IC~安田ICが優先整備区間に(71km,対面42km)会津坂下~津川 三川~安田 New! 新潟山形南部道路 八箇峠道路(H29=2017/11/25 大部分開通 New!) 八十里越道路(~R5? ~R8=2026 New!) 白根バイパス(H27=2015/03/22 部分開通、H31=2019/03/10 全通 New!) 浦佐バイパス 柏崎バイパス 燕北バイパス 吉田バイパス 十日町道路 新潟駅新潟駅高架化 バスタ新潟 上越新幹線E7系投入(2019/03/16 New!)E7系2編成独自ラッピング(朱鷺色(ピンク)の帯追加、朱鷺の羽と稲穂をイメージしたマーク、~2021/03頃) New! E4系(Maxとき)廃止(2021/10/01 New!) 東京新潟間7分短縮(E7系に統一、E2系廃止)(2023/03/18) New! 新潟空港軌道系アクセス(新幹線/在来線) 只見線復旧(2022/10/01) New! 新潟空港・佐渡空港新規路線 New!トキエア新潟=丘珠(札幌)(2023/06/30~) 新潟=仙台(2023/10以降~) 新潟=中部国際(愛知)(2023/12以降~) 新潟=神戸(2023/12以降~) 新潟=佐渡(2024夏以降~) 佐渡=東京方面(2024夏以降~) ピーチ 新潟=関西国際(大阪)(2018/03/01~) タイガーエア 新潟=台北(2023/01/17~) 意外と便利な公共交通長岡市 越後交通バス路線一覧(地図付き) 中央環状線くるりんGoogleマップ検索対応(2022年4月頃~) New! 中央環状線くるりんEV(電動車)化で静穏性向上(2023年3月19日~)(併せてGoogleマップ運行情報リアルタイム化(GTFS-RT対応)?) New! 長岡宮内間の電車は30分に1本(信越線・上越線が重なっているため) 長岡名所一覧摂田屋 水道史跡 柿川の歴史的町並み(川湊・旅籠跡 New!) 柿川と平潟神社表参道、平潟神社周辺の入り組んだ町割り New! 神田・稽古町・袋町の歴史的町並み 福島江~地蔵の地蔵堂~高橋酒造(長陵)~川崎5・6・4丁目の歴史的町並み・川崎神社(地蔵堂と、高橋酒造の建物2件が登録有形文化財。) 安榮舘 長生橋(『日本一美しい鉄橋』※トラス鉄橋 New!) フェニックス大橋からの眺望 蒼紫神社(登録有形文化財) New! 栖吉町の水田・山・川・町並み New! 長岡交通計画(案)大積スマートインターチェンジ(大積PA接続)(整備中 New!) LRT(的)簡易駅新設(南長岡駅・愛宕駅・ほか)(3000万円~?) 鉄道高頻度化周辺路線の乗り入れ(長岡宮内間(信越線+上越線、30分毎)のような高頻度輸送を実現)越後川口~北長岡(~見附~東三条)(飯山線) New! 小出~北長岡(~見附~東三条)(只見線) New! 東三条~長岡(~宮内)(弥彦線) New! 来迎寺~前川~宮内での方策は増発のみ? 長鉄復活(来迎寺~技大~西長岡(~与板~寺泊)) 大手通地下~千秋(または道路を一部地下化し大手通~千秋) 越後交通バス利便性向上高頻度化 路線認知度向上 バス時刻表示を分かりやすく Googleマップ対応(=GTFSデータ提供、くるりん対応済み、R5°長岡市事業化?) New!運行情報リアルタイム化(=GTFS-RTデータ提供、くるりん対応済み?、R5°長岡市事業化?) New! 長岡ロープウェイ自走式ロープウェイZippar(固定ロープ/レール上を搬器(車両)がバッテリー駆動、屈曲が容易、安価) New!長岡駅~大手通り~千秋~造形大(~長岡北SIC流通団地?) 長岡駅~大手通り~古正寺~ながおか花火館 長岡駅~長岡高校~中央図書館・附属小中~悠久山~長岡高専 長岡駅~大手高校~地域振興局~川崎神社~川崎商業地区~中央病院 (長岡駅~)南長岡~市立劇場・さいわいプラザ・工業高校 長岡駅~長生橋?~新産~長岡技大(市立劇場・さいわいプラザ経由も考えられるが渡河が必要) 従来型ロープウェイ(基本的に直線のみ)長岡高専~悠久山~南長岡~市立劇場~技大~丘陵公園 羽越新幹線(~上越)(北越新幹線と呼称 New!) 第二長生橋 新長岡市、あるいは長岡都市圏の一体的交通政策を考える いかに自動車用道路と駐車場を減らすか ~スカスカの街の問題~ 長岡・新潟と他都市会津・喜多方との連携八十里越道路は何をもたらすか? 新潟~磐越西線沿線~会津の一体的観光 「長岡市広域道路ビジョン」にも大きく取り上げられ、現実の動きになりつつある 米沢と新潟直江兼続をめぐって 富山市との連携 空襲被災都市として 都市の断絶を乗り越えて(金沢との対比) 愛知との連携 中部新潟として長岡藩士の出身地 三河国牛久保(豊川市牛久保) もうひとつの技大 豊橋市 中央自動車道 中部四県サミット(新潟・長野・愛知・静岡) 日本海中心都市としての新潟・長岡 ~日本海側における仙台になれ~山形・秋田・(青森・)会津・(群馬・)長野・富山・金沢・(福井・…) 物産を集めよ(中川政七商店(全国)・カネイリ(東北)のイメージ)燕食器、三条刃物、五泉ニット、新潟漆、会津木綿、秋田塗、秋田銀線細工、山形鋳物、山形けん玉、天童将棋駒、羽越しな布… 交通インフラで結べ高速道路・地域高規格道路 新幹線・在来線高速化 高速バス 新潟空港LCC拠点化構想 奥羽越列藩同盟・戊辰戦争 知られるべき新潟産品洋梨「ル・レクチェ」 苺「越後姫」 おにぎりに最適、コメ新品種「新之助」冷めてもおいしい、大粒、海苔と合う 刺身はコシヒカリの方が合う気がする 中華料理との相性がいい気がする ヤスダヨーグルト 新潟漆 枝豆 錦鯉 New! 新潟の観光神社仏閣弥彦神社 歴史高田城下・城跡(高田城復元計画) 佐渡金山 佐渡・宿根木の街並み 牧之通り 自然妙高 佐渡 スキー 荒川(関川村) 阿賀野川(阿賀町) 只見線沿線 工業燕三条の工場見学 酒蔵見学 文化大地の芸術祭 村上の鮭文化 佐渡の芸能 温泉 観光列車越乃Shu*Kura SLばんえつ物語 おいこっと New! 海里 New! 雪月花 New! 運行を終了したもの New!現美新幹線(2016/04/29~2020/12/19) きらきらうえつ(2001/11/23~2019/09/29) 雪冷研究新潟・長岡データセンター スーパーマーケットを冷やせないのか? 家庭用空調として使えないのか? 雪室の盛り上がり 雪冷発電(温度差発電) New!青森で実証実験が行われるが、太陽光パネルを敷く方が合理的か。費用対効果による 隠れ新潟企業一覧コメリ ムサシ ブルボン コロナ New! ダイニチ New! スノーピーク New! 燕三条のキッチンツール系企業群 New!パール金属 和平フレイズ 高儀 川口工器 下村企販 注目したい企業(随時追加) New!新潟亀田蒸溜所(ウイスキー) 八百屋 半吾兵衛(漬物、ドレッシング) 大原鉄工所(現在国内唯一の雪上車メーカー) 合計: - 今日: - 昨日: -
https://w.atwiki.jp/aizufudoki/pages/976.html
陸奥国 耶麻郡 小荒井組 村松新田(むらまつしんでん)村 大日本地誌大系第32巻 96コマ目 この村元和6年(1620年)に闢き新田町と称す。後今の名に改めしとぞ。 府城の北に当り行程5里8町。 家数81軒、東西1町・南北6町32間。 北端の2軒は安永8年(1779年)に北原新田村より水災を避けて移せし家なり。 四方田圃(たんぼ)にて熱塩温泉に往く道なり。 東4町12間五目組中村の界に至る。その村は寅卯(東北東~東の間)に当り16町10間余。 西3町30間大荒井新田村の界に至る。その村まで4町50間余。 南9町51間小荒井村の界に至る。その村まで10町21間余。 北57間高畠村の界に至る。その村まで8町10間余。 また 辰巳(南東)の方9町18間小田付組小田付村の界に至る。その村まで12町20間。 山川 押切川 村西3町10間余にあり。 高畠村の境内より北原新田村の地を過ぎこの村に来り、15町30間南に流れ小荒井村の界に入る。 原野 カン原 村の丑寅(北東)の方1町20間余にあり。 東西1町・南北2町余。 水利 村松堰 高畠村の方より来り小荒井村の方に注ぐ。 この堰は数村を過ぎてここに至れども当村より始て田地に漑(そそ)ぐゆえ村松堰と称す。 神社 湯殿神社 祭神 湯殿神? 相殿 八幡宮 鎮座 不明 村の未(南南西)の方5町余にあり。 元和年中(1615年~1624年)この地の新田を闢きしより当社の鎮守とせり。 鳥居拝殿あり。上三宮村高村能登これを司る。 寺院 長泉寺 村中にあり。 松寶山と號す。浄土宗元和8年(1622年)授外という僧造立せり。 正保元年(1645年)上三宮村願成寺の末寺となる。 本尊弥陀客殿に安ず。 地蔵堂 境内にあり。 旧家 上野荘左衛門 この村の肝煎なり。彼が祖、葦名氏の臣金上遠江守盛備が一族勝左衛門というもの、金上の一字を取て氏を上野と称し河沼郡坂下組金上村に住す。元和6年(1620年)にこの地の新田を闢き肝煎となり、相続いて今の荘左衛門に至るという。 家に蒲生・加藤両家より与うる文書あり。その文如左(略)。 Google Map村松地区 湯殿神社 長泉寺
https://w.atwiki.jp/aizufudoki/pages/386.html
陸奥国 会津郡 南青木組 天寧(てんねい)村 大日本地誌大系第31巻 58コマ目 この村旧天寧寺村という。寛文中(1661年~1673年)寺の字を省けり。 府城の東に当り行程21町。 家数49軒、東西1町10間・南北1町40間。 東北は山に倚り西南は黒川に傍(そ)ふ。 東18町30間原組赤井村の山に界ふ。 西は村際にて小田村に界ふ。その村まで11町20間。 辰巳(南東)の方1町2間院内村の界に至る。その村まで4町20間。 北3町50間慶山村の界に至る。その村まで7町30間。 水利 黒川堰(くろかはせき) 院内村の方より来り、田地の養水となり、府下東黒川千石町分の地に注ぐ。 神社 愛宕神社 祭神 珂遇突神 鎮座 寛永20年(1643年)~ 村東山上にあり。 神保隠岐利長という者出羽国村山郡木沢村に勧請して鎮護神とせしが、寛永20年(1643年)肥後守正之に従い会津に来たる時神像を奉してここに移し祭れりという。 鳥居拝殿あり。天寧寺町修験栄法院これを司る。 熊野宮 祭神 熊野宮? 鎮座 不明 村中にあり。 鳥居あり。天寧寺これを司る。 寺院 天寧寺 村東山麓にあり。 →天寧寺 正法寺 村北2町余山麓にあり。 松巖山と號す。天寧寺の末寺曹洞宗なり。 慶長3年(1598年)上杉景勝越後より会津に移りし時、天倫寺の住僧景勝を慕い会津に来り、一宇を営て住せり。 同5年(1600年)景勝羽州米沢に移り、住持また米沢に赴けり。 同7年(1602年)喜導という僧蒲生秀行に請て正法寺と改めしという。 本尊弥陀客殿に安ず。 地蔵堂 村中にあり。 建立の年代を知らず。 天寧寺町修験栄法院これを司る。 墳墓 葦名左近将監盛信墓 村東愛宕神社の未申(南西)の方にあり。 旧は天寧寺の境内なりしという。 盛信は佐原義連より9代の孫にて修理大夫盛政の二男なり。盛政の嫡男三郎衛門尉盛久の養子となり兄の家督を継ぎ、寶徳3年(1451年)3月18日44歳にて卒す。 この墓昔より天寧寺の守れる所なり。 文化2年(1805年)寺僧に命じて洒掃(さいそう)怠ること無らしむ。 Google Map愛宕神社(慶山?) 熊野神社 正法寺